mikenyan88の日記

折に触れて自分の思ったことをアップしていきます。

新幹線で乗り鉄旅

乗り鉄と呼ばれる人たちは、東京駅から博多駅まで各駅停車のこだま号で

延々と乗り続けたライターの酒井順子や、彼女はまだ甘いとばかりに

博多駅からさらに九州新幹線の各駅停車のつばめ号に乗り継いで

南の果ての鹿児島中央駅を目指すなど、常人には移動手段でしかない

新幹線という乗り物に酔狂と言われそうな楽しみを見つけるものだけれど、

その乗り鉄の一人のつもりの筆者でさえなんと酔狂でタイトなことと

呆れてしまうような北海道新幹線の乗車ルポにふと興味を惹かれました。

北海道新幹線のルポと言えば、グランクラスの優雅な乗り心地を楽しんだり、

海産物の宝庫の津軽海峡でグルメに舌鼓を打ったりと鉄道に関心が薄い人にも

興味を持ってもらえそうな記事が思い浮かぶけれど、筆者が目にしたルポは、

東京駅を始発の北海道新幹線はやぶさ号で旅立って、道南の新函館北斗駅

経由で道都札幌市の玄関口の札幌駅まで日帰りでトンボ帰りするというもので、

札幌駅の折り返しの滞在時間は僅か3分と何とも危なっかしく、机上では

北海道新幹線を使った札幌駅への日帰りが成立するにしても実際の旅では

列車の遅延や乗り間違いがありうるのだし、首都圏から札幌市への陸路での

日帰りは北海道新幹線が札幌駅に達した後の楽しみに取っておいてはと

言いかけたけれど、以前にも乗り鉄のライターがJRグループのロングセラーの

フルムーン夫婦グリーンパスを使って北海道新幹線開業前の在来線特急と

東北新幹線を使って首都圏から函館市の朝市へイカ刺しを日帰りで食べに

行こうとか、現地では1時間どころか半時間も居られないけれど青春18きっぷ

使って首都圏から大阪駅に鈍行列車で日帰りしようといったルポを書いていた

ことを思い出して、こうしたチャレンジ物のような列車の乗り方が

乗り鉄乗り鉄たる所以のようなものと言えなくもないし、

北海道新幹線を使った首都圏から札幌市への日帰りが机上の空論ではないことを

実証したと言えなくもないので件のルポを酔狂とかナンセンスとか

言うべきではないと思い直しました。

さて、この東北新幹線を軸にした陸路での首都圏から札幌駅への日着には

種村直樹と並んで乗り鉄の教祖のように称される宮脇俊三もまだ国鉄時代で

青函連絡船が現役だった頃に挑んでいますが、当時はその日のうちに

首都圏から札幌市に陸路と青函連絡船で行けるようになっただけで

画期的なことで、先のルポにあった陸路での首都圏から札幌市への

日帰りなど夢のまた夢であったということに隔世の感を覚えてしまいます。

当時の宮脇俊三はせっかく北海道まで行くのに慌ただしい乗り継ぎで

札幌駅に行くだけでは勿体無いといって石北本線の特急オホーツクで

列車名の由来となっているオホーツク海側を目指していたけれど、

このオホーツク海側の旧特定地方交通線の廃止をはじめ国鉄改革の

痛みを一番味わった北海道の方々が、JR北海道発足30年の今また

石北本線の特急大雪が旭川駅止まりになったり、この石北本線

はじめ存廃問題に揺れるローカル線の過度に見える合理化で

再び痛みを負わされようとしていることに宮脇俊三も心を痛めて

いるように思うし、国鉄の分割民営化で地方交通線を押し付けられて

貧乏くじを引いたように被害者の顔を見せて財政難の沿線自治体に

ライフラインである鉄路の存続のための出費を求めるJR北海道

北海道新幹線に象徴される光の部分だけでなく旧国鉄時代から

解決できていない影の部分にも目を向けて同じようにローカル線を

多く抱えながらも水戸岡鋭治氏に象徴される大胆な観光列車の投入や

関連事業の強化で株式上場に漕ぎ着けたJR九州や、経営が苦しいながらも

JR西日本や地元財界のバックアップで特急列車やローカル線に新型車両を

送り込んでいるJR四国のような努力が足りないのではないかと自省して

欲しいと思うし、それがなければせっかく札幌駅に伸びた北海道新幹線

北の大地に降りても見どころがないからはやぶさ号でトンボ帰りしようかと

乗り鉄だけでなく一般の観光客にも言われるのではと思うのですが

いかがでしょうね。