mikenyan88の日記

折に触れて自分の思ったことをアップしていきます。

私刑廃止論

しけいと聞いて死んで罪を償う死刑を思い浮かべる人が大半と思うけれど、

万引き犯人がけしからんと言って防犯カメラの画像を警察の承諾なしに

店に張り出したりネットに脅し文句とセットで公開したメガネ店などの

事例がメディアで報じられたことで私の刑と書く「しけい」のほうも

不本意な形ではあるものの認知度が上がったように思います。

この私刑のほうは法治国家である我が国では許されないこととされていて、

先の万引き犯の事例でも犯人を憎む気持ちはわかるけれど捜査や処罰は

司直に委ねるべきという意見が大半でした。

さて、最近はお笑い芸人やタレントがワイドショーの中で社会問題に

対してもコメンテーターとして意見を述べることが珍しくなくなった

けれど、筆者はこうしたコメンテーターを務めるお笑い芸人の1人が

ある番組で東京都内でファンの男に傷だらけにされた歌手活動をしていた

女子大生は犯人に33箇所刺されたのだから犯人の男は33人殺めたに

等しく有期刑や無期懲役ではなく死刑に処されるべきと発言したことも

公共の電波を使って本来は法律に則って裁判官と裁判員が下すべき

判決を私見という形とはいえ一個人が述べたに等しく、これも

私刑の一種と言えるのではないかと思いました。

被害者感情に照らせばこの芸人の発言には理解できるものの、

傷害事件でも刺された数が多ければ死刑と言われては刑法は何のために

あるのかと言いたくなるし、司法の専門家ではない裁判員が立場のある

お笑い芸人の私見に流されて裁判官裁判よりも重い判決を下してしまったら

私刑が成立したに等しいことになってしまうし、お笑い芸人の発言が元で

加害者側の事情が汲まれることなく被告が死刑に処されるようなことが

あったら死刑と私刑というふたつの「しけい」を呪いたくなってしまうように

思うのです。

スマホの爆発的な広がりによるYouTubeSNSの普及で一億総記者時代の

ようになってきたけれど、どれだけ時代が流れても我が国が法の秩序の

もとに成り立っていることに変わりはないのだし、賛否両論ある死の字の

ほうの死刑はともかく、法治国家の有り様を覆しかねない私刑については

早々に廃止すべきであって、表現の自由報道の自由とのバランスを

考慮しながら勝手に防犯カメラの画像を公開することや

裁判員裁判に著しく影響を及ぼす恐れの報道を法規制していく

べきと思うのですがいかがでしょうね。