mikenyan88の日記

折に触れて自分の思ったことをアップしていきます。

線路を歩いて

京都市内で鉄道の線路に勝手に入って有名タレントが顰蹙を買っているように

鉄道の線路に無断で立ち入ることは鉄道営業法や新幹線特例法で禁止

されていて、撮り鉄のために線路内から目当ての列車にカメラを向けたり、

踏み切りや跨線橋に回るのが億劫で線路を横切ったりすると罪に問われる

可能性があります。

でも、大規模災害で、線路を歩くしか被災地に行くとか避難のために被災地を

離れるのに方法がなくなってしまったというなら話は別であって、

緊急避難的なことで罪に問われることはまずありえないでしょう。

こうした事例で印象的だったのが、ゲリラ豪雨で道路が寸断されて

自動車や徒歩での被災地への移動が困難な中で、大雨で運休中の

静岡県の伊豆急行線の線路を歩いてガス漏れの確認に向かった

ガス会社の社員と一仕事終えてずぶ濡れの姿で体を乾かしたいと言って

終点の伊豆急下田駅の駅長室を訪れた彼らの労をねぎらった当時の

伊豆急下田駅長です。

これこそまさに緊急避難的な線路の使い方だし、道路が寸断されるという

事態に遭遇してもガス漏れで困る顧客のことを思って身体中を濡らしながら

伊豆急行線の線路を歩いていったガス会社の社員の行為は非難どころか

賞賛に当たるものだし、この伊豆急行線沿線でも津波の被害が懸念されている

南海トラフ巨大地震の避難にも沿岸を走る鉄道の線路が活用できないかという

思いがあります。

一般道よりも海抜の高いところを走っている高速道路を緊急時の避難先や

避難路に活用しようとする取り組みはすでに静岡県と同じく南海トラフ

巨大地震の影響が懸念される愛知県や三重県でも始まっていて、地元の住民が

高速道路会社の理解を得た上で津波の被害のときに高速道路に避難することを

想定した訓練などが行われていますが、こうした高速道路や一般道と異なる

経路を走っていることも珍しくない鉄道の線路も、先の伊豆急行線のケースの

ように道路は寸断されても線路を歩けば被災地に行けるという事例も

地域によっては考えられるし、有事の際の避難や復旧復興に鉄道の線路を

活用できないか検証してみる価値は十分あると思うのです。

こうした有事の際でなくても、伊豆急行と同じ静岡県を走るJR東海飯田線

ある秘境駅では飯田線に乗らないと集落にたどり着けないと言って、

郵便配達の職員もバイクを駅に置いて飯田線で配達に向かっていることなど

利用客の多い少ないはともかく鉄道が住民にとってライフラインである

ことを示す事例と言えると思いますが、JR北海道地方交通線

懸念されているように大胆すぎる利用客の少ない駅の廃止や

路線そのものの廃止は採算性はともかく地域のライフラインを奪うことに

つながるし、廃線となった線路や路盤が撤去されてしまい跡地が手入れも

されず自然に帰ってしまったとか波に削られてしまったという事態になったら

先の伊豆急行の事例のように有事の際に線路を活用ということも

できなくなってしまいます。

鉄道が廃線になっても線路や路盤が残っていれば、いざという時に役立つと

いうことを北海道に限らず閑散線区の廃止問題を抱える自治体の関係者は

頭に置いておいて欲しいと思うのですがいかがでしょうね。