mikenyan88の日記

折に触れて自分の思ったことをアップしていきます。

ほんとうのバリアフリー

車椅子で路線バスを利用する障がい者のせいでダイヤが遅れると舌打ちする

心ない乗客を非難する公共CMを目にしたことがあります。

筆者もかつては車椅子が必需品であったし、好きで障がい者になった訳では

ないのに舌打ちとはとCMの意図や言わんとするところが痛いほど理解できる

けれど、視覚障害者の鉄道のホームからの転落事故が相次いだことを契機と

したホームドアのない駅での視覚障害者への駅員による声かけを命じた

国土交通省による鉄道事業者への通達が先のCMと二重写しになって

同じ障がい者と言われる身にはどうも引っかかるところがあるのです。

どういうことかというと、視覚障害者への介助で手が離せなくなって

健常者の乗客からの問い合わせ対応や自動券売機で発見できない切符の

発行などの駅の業務が後手に回ったら、CMの車椅子の障がい者のように

心ない乗客が視覚障害者のせいで待たされたとか手間を取らされたとか言って

嫌そうに舌打ちしたり、理解のない人が視覚障害者に直接クレームを付けたり、

SNS視覚障害者が原因で時間や手間を取らされた腹いせのように

障がい者差別と取れる内容を書き込んだりしないだろうかと

危惧してしまうし、視覚障害者だけがターゲットならまだしも、

こうした人間の怒りの火の粉が筆者のような視覚障害以外の身体障がい者

精神障がい者に飛び火しないだろうかと思ってしまうのです。

心配しすぎと言われるかもしれないけれど、弱い者いじめのターゲットに

障がい者は格好の材料にされやすいし、視覚障害者への介助や対応で

駅員が手一杯になって待たされる体験をしたら急いでいるのに

待たされたイライラを弱い立場の障がい者に向けてしまっても

不思議はないように思うし、障がい者のために良かれと思っての

国土交通省の通達がヘイトスピーチや神奈川県で昨年起きた凄惨な

障がい者殺傷事件の再発を間接的とはいえ誘発してしまう蓋然性が

あるように思うのです。

我が国有数の超一流企業であるJR東日本でさえ視覚障害者への声かけは

人員不足や現場の判断でできないケースがあるとしていることから

赤字に苦しむ地方の鉄道事業者は対応を求められても無理と言わざるを

得なくても仕方がないと思うし、ホームドアの義務化もそうだけど

鉄道事業者、交通事業者にバリアフリーの全責任を押し付けるのではなく

視覚障害者に限らず、病者や妊婦など手助けが必要な人を見かけたら

駅でも商業施設でも街角でも誰となしに優しく声かけしたり手を差し伸べるのが

ほんとうの意味でのバリアフリーと思うのですがいかがでしょうね。