mikenyan88の日記

折に触れて自分の思ったことをアップしていきます。

環境整備が先では

今年運転免許証の自主返納に踏み切ったお年寄りの都道府県別での数が、

愛知県が最多になったといいます。

地元ということで高齢者が加害者になる交通事故や認知症になっても

無理をして運転免許を続けるお年寄りが愛知県内で多いことは実感しているし、

全国的にもお年寄りが加害者になる交通事故が社会問題になっているのは

紛れもない事実なのでこの愛知県での自動車の運転免許証の自主返納の

動きが交通死亡事故全国ワースト返上への一助になればという思いがあるけれど、

自主返納と言っても家族に説得されてやむなく自主返納に踏み切ったり、

センセーショナルに高齢者が加害者の交通事故を扱うメディアの影響で

高齢者自身や家族が世間体を気にして自主返納を行ったりと、

半ば不本意な形で運転免許証を自主返納しているお年寄りが少なくないような

気がして素直に喜べないところがあります。

名古屋市を中心とした人口密集地帯のような印象のある愛知県だけれど、

名古屋市の通勤圏でも公共交通機関に恵まれないケースは少なくないし、

コミュニティバスや病院の送迎バスがあったとしても一日の本数が

片手で数えられるほどという事例も少なからずあるし、もっと言うなら

限界集落も存在して公共交通機関の充実を望むのは難しい奥三河地方の

山間部も愛知県には違いないので、こうした状況を考えると

コミュニティバスの増発や送迎バスを出す民間の病院や診療所への

公的扶助、買い物難民対策の移動販売の充実など、お年寄りが

自家用車に頼らなくて済む環境整備が不十分なまま

交通事故を減らすことだけ考えてお年寄りに運転免許証の自主返納を

促すだけではお年寄りが引きこもり状態になったり、病院に行きたくても

行けなくなったり、あるいは交通手段がないために通院や買い物を

諦めるケースも出てきて、外出が減って社会との交わりが薄くなった高齢者が

孤独死を迎えるという事態も懸念されるように思うのです。

こうした高齢者の外出や買い物をサポートしてくれる介護事業者も

介護報酬の削減で零細の業者の廃業が相次いでいるというし、

交通死亡事故を減らすことももちろん大事だけれどお年寄りが

社会と関わりを持ちつつ自分らしく生きられる環境作りが政府や

自治体には求められていると思うし、我々一般の市民も

やむなく運転を続けるお年寄りの側の事情に深く切り込まないまま、

必要以上に運転免許証を自主返納しないお年寄りを悪者扱いしている

メディアの議題設定効果に惑わされずに問題の本質を見極める

必要があると思うのですがいかがでしょうね。