mikenyan88の日記

折に触れて自分の思ったことをアップしていきます。

エルム

青函トンネルが開業して間もない頃、上野駅と札幌駅の間で

同じ区間を結ぶ北斗星を補完するような形で、ブルートレイン

エルムという列車が多客期に走っていました。

北斗星の兄弟分というと、カシオペアやななつ星、

トワイライトエキスプレスのような豪華な列車を想像して

しまいそうですが、このエルムには食堂車やロビーカーは

おろかA寝台車もなく、昔懐かしい開放型のB寝台車だけの

編成でした。

カシオペアのような豪華な列車には手が出ないし、

かといって飛行機やカーフェリーも嫌という旅行者の

需要がありそうに思いましたが、そういう若者は青春18きっぷでの

渡道を選択したのか、あるいは全日空日本航空の早期購入割引や

スカイメイトを使ったのか、エルムの運転日は年々削られ、

北海道新幹線の工事の本格化を待たずに走り去ってしまいました。

在来線のJR北海道海峡線と北海道新幹線の併用区間があるうえに、

北海道新幹線JR貨物の貨物列車をさばくことで精一杯なのか

エルムを同じ区間を走り、人気を博していたのに北斗星

カシオペアが定期運行の終了に追い込まれる中でエルムの

復活を今更望んでも難しいでしょうが、このエルムについて

惜しまれる点を述べてみたいと思います。

まずは北海道に渡ってから在来線のJR北海道の特急北斗を

やり過ごすために函館駅と札幌駅の間で運転停車や長時間停車を

強いられていたのでこの昼行の北斗はおろか前述の北斗星

よりも時間を要していたことから、どうせ北斗星よりも時間を要する

ならば長万部駅と札幌駅の間を北斗と同じ室蘭本線千歳線

ルートではなく、ダイヤの制約はあるものの特急をやり過ごす必要がなく、

小樽市余市方面の観光需要も見込める函館本線経由のルートに

しなかったのかと言うことです。

次に若者にとってはカシオペアよりも安いと言われても高嶺の花と

言わざるを得ないB寝台車の一部をサービスが簡素な代わりに

普通車指定席の料金で乗れたゴロンとシートにすれば、

大した手間を掛けずに、距離がありすぎることや津軽海峡

カーフェリーで渡ることを強いられるために直行の夜行高速バスの

ない首都圏や東北地方と北海道方面を安く、夜行で

移動したい若者の需要が見込めたと思うのです。

青春18きっぷでの渡道は青函トンネルが開業してから

年々難しくなったように言われてきたし、普通車指定席を

連結していた夜行急行のはまなすも青森駅まで行かないと

乗ることができず、東北本線はくつる奥羽本線のあけぼので

女性専用車まで設けられる盛況ぶりだったゴロンとシート

首都圏や東北地方から楽に渡道できれば若者を中心に喜ばれたと

思うのです。

このエルムは派手なところはないけれど国鉄の匂いがしたし、

北海道を感じさせる列車名やヘッドマークも味があったので

いつの日か復活した姿を見られたらと思います。