mikenyan88の日記

折に触れて自分の思ったことをアップしていきます。

昭和の香り、国鉄の香り

星野仙一監督や岡田彰布監督のもと、阪神タイガース

韋駄天の如く活躍し、現在は野球評論家として活躍する

赤星憲広さん。

車椅子を寄付する慈善活動でも評価された彼が社会人野球

時代に所属していたのがJR東日本です。

東京ドームで開催される都市対抗野球大会に出場した

このJR東日本に声援を送ろうと、忙しい仕事の合間に

一家でJR東日本チームの応援歌を愛唱し、

東北新幹線で東京ドームに応援に駆けつけた仙石線

松島海岸駅の駅長一家と試合の翌日、駅長一家と一緒に

生で試合を観戦し、目の前でJR東日本の勝利を見届けることが

できたと、観戦のお礼に訪れた駅長に興奮気味に語っていた

松島海岸駅の前で土産物屋を営む女性を紹介した

エッセイが印象に残っています。

国鉄東北本線奥羽本線仙山線国鉄仙台駅から福島県

山形県方面へぐるりと電車で一周するだけのささやかな

デートで絆を深めたという独身時代の駅長夫妻の逸話や

わざわざ東北から遠い京都市まで修学旅行に行ったのに

なんで梅小路蒸気機関車館、現在の京都鉄道博物館

蒸気機関車を見に行こうと誘ったのと今でも同窓会で

鉄道に興味のない旧友から茶々を入れられると

苦笑していた駅長の話も印象的でしたが、

野球の好きな筆者は、そんな気さくで鉄道を愛する駅長と、

国鉄を乗り歩くだけで観光などしなかったデートが案外

気に行ったと述懐していた夫人の幼い愛娘が、

東京ドームで精一杯JR東日本の応援歌を歌う姿は、

同じ東京ドームで宿敵の読売ジャイアンツと戦う選手たちに

惜しみない声援を送る阪神タイガースのファンに

決して引けを取らないし、宮城県にこういう野球王国の

土台があったから念願の東北が本拠地の

プロ野球チーム、東北楽天ゴールデンイーグルス

誕生に繋がったのだと思います。

でもエッセイには僅かな手数料でも貴重な会社の収入源と

松島海岸の観光チケットを駅で買うよう呼びかける

駅長の姿や少ない人数の駅員で観光客で賑わう松島海岸駅を

切り盛りする苦労が描かれ、人知れぬ苦労も伺えました。

土産物屋の女性にしても、大事なお客さんを運んで来てくれる

仙石線はある意味ライフラインであり、その恩返しに

JR東日本に声援を送ったという部分もあると思います。

このように厳しい側面はあるもののいい意味で国鉄の香りを

残した松島海岸駅が好きだったのですが、この松島海岸駅の

周辺はその後東日本大震災に襲われ、仙石線は長期運休を強いられ、

地元の貴重な収入源だった観光業も立ち直ったとは

言い切れないのが現状です。

震災後の駅長一家や土産物屋の女性の現状が案じられますが、

彼らや被災地の現状をありのままに伝えて欲しいのが

テレビ朝日松尾由美子アナウンサーです。

凛とした、どこか昭和の香りのする美しさや朝の番組で

見せる表情にファンも多い彼女ですが、デビュー間もない時に

故郷の宮崎県を襲った豪雨災害の取材を買って出て、

ブログで被災者の気持ちをちゃんと伝えられただろうかと

述懐していたほど報道にストイックで、小宮悦子2世と

呼びたいぐらいの存在で、担当する朝の情報番組が高い視聴率を

誇るのも当然と言えましょう。

斎藤祐樹投手と夜遊びに興じる女性アナウンサーを尻目に、

熱心に仕事に取り組む彼女ならば、

きっと松島海岸駅を取り巻く人間模様や被災地の

現状を冷静に、そして優しい目で伝えてくれることでしょう。